2009年03月03日

相続があった場合の確定申告〜所得税

相続があった場合、
被相続人が
不動産貸付の業務等を
営んでいるときなどは、
被相続人はもちろんのこと、
それを相続する相続人側においても
所得税の確定申告義務が生じます。


(1)被相続人の所得税の申告期限

相続人は、
その年の開始日から
死亡日までの
被相続人の所得につき、
申告及び納付義務を負い、
その期限は、
相続開始日の翌日から4ヶ月
を経過する前日までです。

この申告のことを
準確定申告といいます。

具体的には、
相続開始日が6月10日であれば、
申告納付期限は10月10日となります。

また、
確定申告をしなければならない人が、
その年の翌年1月1日から
3月15日までの間に
確定申告をしないで死亡した場合も
その手続は同じです。


(2)相続人の確定申告の手続

相続人は、
相続開始日の翌日から
その年の末日までの所得について
申告義務を負います。

しかし、
被相続人の青色申告者の地位や
被相続人が選定した
減価償却資産の償却方法
は承継できません。

相続人が
相続開始年分の所得について
「青色申告書」を
提出しようとするときは、
青色申告承認申請書を
納税地の所轄税務署長に
提出しなければなりません。
その提出期限は、
準確定申告の申告期限と同じ
4ヶ月以内ですが、
常に4ヶ月以内ではなく、
相続開始日によって
期限が異なっています。  

具体的には、

@相続開始日が1月から8月までは

4ヶ月以内、

A相続開始日が9月から10月までは

12月末まで、

B11月から12月までは

翌年2月15日まで

がその期限です。


(3)減価償却資産の償却方法の選定

相続により取得した資産
については、
その取得日及び取得価額は、
被相続人の取得日及び取得価額
を引き継ぎますが、

減価償却資産にあっては、
被相続人の資産の「償却方法」
は、相続人には引き継がれません。

したがって、
相続人は、その申告期限までに
減価償却資産について
その償却方法を選定
しなければなりません。
選定しなければ、
法定の償却方法を選定したものと
みなされます。

また、
建物及び無形固定資産等
については、
平成10年4月1日以降
相続等により取得したものは、
定額法しか適用できません。


(確定申告書を提出すべき者等が死亡した場合の確定申告)
第124条  第120条第1項(確定所得申告)の規定による申告書を提出すべき居住者がその年の翌年1月1日から当該申告書の提出  期限までの間に当該申告書を提出しないで死亡した場合には、その相続人は、次項の規定による申告書を提出する場合を除き、政令で定めるところにより、その相続の開始があったことを知った日の翌日から4月を経過した日の前日(同日前に当該相続人が出国をする場合には、その出国の時。以下この条において同じ。)までに、税務署長に対し、当該申告書を提出しなければならない。
(年の中途で死亡した場合の確定申告)
第125条  居住者が年の中途において死亡した場合において、その者のその年分の所得税について第120条第1項(確定所得申告)の規定による申告書を提出しなければならない場合に該当するときは、その相続人は、第3項の規定による申告書を提出する場合を除き、政令で定めるところにより、その相続の開始があったことを知った日の翌日から4月を経過した日の前日(同日前に当該相続人が出国をする場合には、その出国の時。以下この条において同じ。)までに、税務署長に対し、当該所得税について第120条第1項各号に掲げる事項その他の事項を記載した申告書を提出しなければならない
(業務を承継した相続人が提出する承認申請書の提出期限)
144−1 青色申告書を提出することにつき税務署長の承認を受けていた被相続人の業務を相続したことにより新たに法第143条《青色申告》に規定する業務を開始した相続人が提出する法第144条に規定する申請書については、当該被相続人についての所得税の準確定申告書の提出期限(当該期限が法第147条《青色申告書の承認があったものとみなす場合》の規定により青色申告の承認があったとみなされる日後に到来するときは、その日)まで提出して差し支えない。


※(参考) 以下、関連条文


(減価償却資産の取得価額)
第126条 
1 省略
2 法第60条第1項各号(贈与等により取得した資産の取得費等)に掲げる事由により取得した減価償却資産(法第40条第1項第1号(たな卸資産の贈与等の場合の総収入金額算入)の規定の適用があつたものを除く。)の前項に規定する取得価額は、当該減価償却資産を取得した者が引き続き所有していたものとみなした場合における当該減価償却資産のこの条及び次条第2項の規定による取得価額に相当する金額とする。
〔減価償却資産の償却の方法(令第120条及び第120条の2関係)〕
(取得の意義)
49−1 令第120条第1項に規定する取得には、購入や自己の建設によるもののほか、相続、遺贈又は贈与(以下この項において「相続等」という。)によるものも含まれるのであるから、平成10年4月1日以後に相続等により取得した建物の償却方法は、定額法となることに留意する。  (平11課所4-1追加)



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2009年3月3日(火)
posted by 税理士西塚智裕 at 22:41| Comment(1) | TrackBack(0) | 相続税・贈与税
この記事へのコメント
平成19年4月以降に相続した場合には、同じ定額法でも新定額法の適用になるのでしょうか?
Posted by 吉村俊忠 at 2010年08月23日 18:40
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