2009年09月14日

会社負担の保険料が必用経費になるか

■2分の1損金保険

養老保険では
保険期間満了時に
死亡保険金と同額の満期保険金が
支払われます。

契約者が法人、
被保険者が役員及び従業員、
満期保険金の受取人が法人、
死亡保険金の受取人が被保険者の遺族
となっている場合、

保険料の半分が損金、
残り半分が資産積立となる
との通達があります。


■受取人が逆のケース

逆の、
満期保険金の受取人が被保険者、
死亡保険金の受取人が法人
となっている場合については
通達の定めがないのですが、
実務的には同じ2分の1損金扱い
となっています。

ある会社では、
この保険契約をして
支払い保険料の半分を会社負担損金とし、
残りを被保険者の個人負担としました。


■満期保険金受取の課税関係

このケースで、
個人が受取った満期保険金は、
一時所得として所得税・住民税の課税を
受けることになります。

一時所得では
「収入を得るために支出した金額」は
必要経費となりますが、
収入との直接的関連性も要求されています。
それで、
必要経費の額は個人が負担した部分のみか、
会社負担分も含めた保険料全額か?

どちらと思いますか?


■法令や通達の規定は?

法令では、
生命保険金が一時所得となる場合、
保険料の「総額」を控除できるものと
定めており、
通達でも、
使用者が負担した保険料で
給与等として課税されなかったものは
控除保険料の総額に含まれる、
としています。

先のケースでの係争で、
地方裁判所は、
会社負担分を含めた保険料総額を必要経費とする、
との納税者の主張を認めました。


■税務署の反論、租税公平論の欠如

税務署は、
一時所得の計算上控除されるのは、
本人が負担した保険料と
給与課税された保険料に限られ、
本人が負担していない保険料は
控除されないことになる、との解釈論を
展開していました。

もともと法令通達に欠陥があり、
法人処理への扱いに問題があるのですが、
納税者勝訴には意味があるものの、
租税負担の公平論からすると、
判決には疑問があります。
議論の場はいま高裁に移っています。


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2009年9月14日(月)
posted by 税理士西塚智裕 at 10:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 法人税・会社経理
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