2009年10月08日

偽り不正の行為〜時効、遡及期間

「偽り不正の行為」とは

偽り不正とは、
脱税の意思を持って
偽計
その他の工作
をして、
税の賦課徴収を不能
もしくは著しく困難ならしめる
過少申告や無申告をする行為で、
国税反則取締法に問われると
刑事罰として5年以下の懲役
若しくは500万円以下の罰金
に処せられます。


昭和56年改正と附帯決議

偽り不正の場合の条項は
国税通則法の立法時から存在
しているのですが、
昭和56年の改正で
偽り不正の場合の更正処分の期間制限や
国税債務の時効の期間が
5年から7年に延びました。

昭和56年に改正したのは、
ロッキード事件を契機として、
その裁判中のことで、
このような大事件をめぐる
世論への配慮があったからでした。
ただし、
衆参両議院大蔵委員会では
「更正、決定等の制限期間における調査
に当たっては、高額かつ悪質
な脱税者に重点を置き、
中小企業者を苦しめることのないよう
特段の配慮をする」旨の
附帯決議をしています。


3年、5年、7年

税務調査で
修正申告や更正処分がされる
通常の遡及期間は
所得税で3年以内、
法人税で5年以内です。
たとえ仮装隠蔽行為があり、
重加算税が課せられる場合でも
です。

所得税で5年に及ぶのは、
偽り不正が問われた場合に限られ、
さらに、
所得税・法人税とも7年に及ぶのは
その偽り不正の行為が
特に「高額かつ悪質な脱税者」
と言える時だけです。


5年の時効の壁

5年と7年との間には、
そのほかもう一つ、時効という壁
もあります。

納税債務は5年で時効
となります。
法律で、時効の利益は放棄できない
と定められていますので、
時効を無視した修正申告は
そもそも無効です。
修正申告ならいつでも
7年間遡及提出ができる
というわけではないのです。


立法の経過と趣旨を忘れまい

ロッキード事件から30年以上
も経ってしまうと、
その事件の衝撃が生み出した
重いペナルテイーが、
平時の事案に安易に拡張適用
される傾向にあります。
附帯決議に現れている立法趣旨を
心して忘れないように
したいものです。


〒104-0061  東京都中央区銀座3-9-18 東銀座ビル304
税理士西塚事務所   TEL03-6226-514

2009年10月8日(木)
posted by 税理士西塚智裕 at 17:53| Comment(0) | TrackBack(0) | その他税金
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