2009年10月22日

借地契約の地代不払による 解除とテナントへの影響

■地主からの突然の明渡請求

店舗として
建物を賃借していたところ、
その敷地の地主から、突然、
建物所有者(借地人)が
地代を支払わなかったので
借地契約を解除する、
よって
店舗を明け渡せという通知が
来たとします。

この場合、
建物の借主は、
家賃を支払う等契約に
違反していないとしても、
建物所有者の事情で
明け渡しに応じなければ
ならないのでしょうか。


■地主の明渡請求は拒否できない

この問いに対する答えは、
残念ながら
その通りといわざるを得ません。

借地上の建物を賃借している場合、
借地契約が
賃料の不払のために解除されたときは、
建物の借主は
土地の所有者には
対抗できません。


■土地の所有権と建物の賃借権の性質

この結論は、
土地の所有権と
建物の賃借権の
権利の強さの違いが原因です。

所有権は、
民法上物権の典型とされ、
地主は借地人であろうと
誰であろうと、
自分が自由に使用収益する権利
を持っていることを主張できます。

これに対し、賃借権は、
民法上債権の一つとされ、
所有権のような物権と異なり、
賃貸借契約の当事者間でのみ
効力を生じます。

そのため、
借家人がいくら建物の賃借権を
主張しても、
借家契約に対して
第三者である地主には
建物の使用収益権を
主張できません。

よって、
借地契約が解除された場合は、
地主は、
建物所有者である借地人だけでなく、
借家人に対しても
建物の収去と土地の明渡しを
請求できます。
その結果、
借家人の建物の賃借権も、
借地権の消滅とともに
その存立の基礎を失い消滅します。


■その予防策とは? 

予防策としては、
土地と建物の所有者が
同じかどうかを登記簿で確認し、
もしも別々であれば、
建物所有者の経済的状況の把握に
努めるしかありません。
そして、
建物賃貸人が行方不明になり、
あるいは、
経済的状況が悪くなった場合には、
地主に地代の支払状況を確かめ、
不払いの際には
自ら代払いすることを
申し出る等の対策が
必要になります。


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2009年10月22日(木)
posted by 税理士西塚智裕 at 11:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 企業法務
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