2009年11月25日

引渡しまでの危険負担〜不動産売買契約

■不動産取引の危険負担

不動産取引では、
売買契約をしてから、
実際に土地や建物の
引渡しを受けるまでに
数週間〜数か月がかかります。
もしこの間に
契約した建物が売主買主の
どちらにも責任のない原因(類焼や放火)
で焼失してしまったとしたら
どうなるでしょうか?

誰が損害の責任を取るか
ということですが、
常識的には、
契約は解除されるだけ、
と思うのではないでしょうか。
すなわち、売主責任です。


■危険負担の民法の定め

ところが、
民法は意外にも、
買主責任と規定しています。
たとえ売買対象の建物が
無くなってしまっても、
買主は売買代金のすべてを
支払わなくてはなりません。
これに対して、売主は
損害賠償も代わりの建物も
用意する必要がありません。

買主にとっては怖い規定です。


■実際の契約では

民法のこの規定は強行規定ではないので、
実際の不動産の売買契約書で
はほとんど、常識に合わせて、
民法と異なる特約条項を
定めるようにしています。

すなわち、
引渡しまでは売主、
引渡し以降は買主
の責任とし、
買主に解除権を与えています。


■税と会計の売買処理時期

会計の売買処理の認識時期の原則は
物件の引渡しのときです。
税法も同じ考えで、
引渡しのときに売上日、
取得日とすることを
原則としています。

すなわち、
現実の不動産取引の常識多数派の基準と
一致しています。
ただし、特約の有無にかかわらず、
です。


■特約なしの場合は

買主に危険負担がある契約書の場合、
物件の引渡しの有無にかかわらず、
売主には売却代金が確実に入ってくる
ことになり、
買主は確実に物件代金の支払義務を
履行しなければなりません。

そうすると、この場合には、
契約日を売上日、取得日
とすることが理にかなっているように
みえます。


■税の例外取扱い

そういうことを踏まえて、
契約の日を収入計上時期としてもよい、
という税務通達があります。
税は民法基準にも
歩調を合わせています。
特約があった場合も、です。


〒104-0061  東京都中央区銀座3-9-18 東銀座ビル304
税理士西塚事務所   TEL03-6226-5140

2009年11月25日(水)
posted by 税理士西塚智裕 at 13:55| Comment(1) | TrackBack(2) | 経営・その他
この記事へのコメント
とすることが理にかなっているように
みえます。
Posted by omega replica sale at 2015年03月12日 14:53
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