2009年11月27日

有償減資で均等割額の節税〜債務超過会社

■有償減資と無償減資

減資には

有償減資

無償減資

がありますが、

無償減資の場合には、
減資資本金が
その他資本剰余金に振り変わるだけで、
法人税法上、
資本金等の額(資本金+資本剰余金)
は不変です。
結果、
法人県民税及び市民税における
「均等割額」は、資本金を減額しても
当初のまま不変です。

■税務上の資本金等の額を減ずるには

資本金等の額を減ずる方法としては、

「有償減資」

「自己株式の取得」

があります。

資本金が大で債務超過の会社にとっては、
均等割額の負担はできるだけ
回避したいところです。


■債務超過の会社の有償減資の手続

会社法では、
有償減資は、あくまで
「資本金の減少手続き」と
「剰余金の配当手続」がセット
です。

まず、
株主総会で資本金の減資の決議をし、
債権者異議催告手続が終了すると、
減資の効力が発生します。

<仕訳>

資本金 ×× / その他資本剰余金 ××

次に、
その他資本剰余金を配当原資として、
総会で剰余金の配当の決議をしますが、
債務超過のため配当金は
未払いとします。

<仕訳>

その他資本剰余金 ×× / 未払金 ××

この場合、債務超過ですので
利益積立金(剰余金)はなく、
税務上の「みなし配当」課税はありません。
これで、
有償減資による「資本金等の額」の減額は
完了です。

なお、
この未払金ですが、
株主にとっては回収困難な債権ですので、
当該債権を会社に現物出資します
(「債務の株式化」)。

もちろん、債権(未払金)の評価は、
回収可能性で判断しなければなりませんので、
その価額は1円とします。

<仕訳>

未払金 ×× / 資本金  1円
     / 債務免除益 ××

この債務免除益ですが、
一定の場合を除き、
法人税の課税対象になりますが、
7年以内の欠損金の範囲内であれば
無税です。


■会社法上の大きな障壁

会社法上、
剰余金の配当には財源規制があります。
当然、
債務超過会社には「分配可能利益」は
存在しません。
ここが有償減資実施上の大きな障壁です。

また、
法人税法における
「一般に公正妥当と認められる会計基準」
への準拠にも疑義があります。

しかし、
債務超過会社にとって、
上記のような処理及び手続は、
会社を取り巻く利害関係人を
害するとは思えませんし、
また、
課税上の弊害があるようにも
思われません。
むしろ、
会社の実体に即した
均等割額の課税を考慮すべきと思います。


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2009年11月27日(金)
posted by 税理士西塚智裕 at 12:45| Comment(3) | TrackBack(0) | 法人税・会社経理
この記事へのコメント
とても勉強になりました。
1つ質問なのですが、
上記のような処理をした後は、
やはり税務調査がくるものなのでしょうか。
Posted by 山田 貴子 at 2011年06月16日 12:53
大変参考になりました。 
ただ、この記事は 2009年11月27日とありますが、記事の末尾にある「会社法による障壁」や「税法上の疑義」は現在はどの様に考えられているのでしょうか?
Posted by 菱山茂 at 2013年11月24日 18:18
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Posted by 人気ゴルフクラブ at 2014年06月03日 10:26
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