2010年01月20日

扶養控除〜いずれの扶養親族とするか

離婚し、子は母方に

離婚後、
養育費その他の費用を負担している父と、
日常の起居を共にしている母とが、
それぞれの勤務先に
長女を扶養親族とする
「扶養控除等申告書」を
提出しているような場合、
法律は、
どちらか一方の扶養親族として
調整することを要求しています。


調整不能時の判定

では、
その調整ができない場合には
どういうことになるのでしょうか。
判断基準を考えるとしたら
次のどれになるでしょうか。

@
現実に長女と日常の起居を共にし、
より多くの養育費を負担している者
を優先すべきである

A
納税者有利の原則から
所得の大きいほうの扶養親族に
すべきである

B
長女を扶養親族とする
「給与所得者の扶養控除等申告書」を
先に勤務先に提出したほうを
優先すべきである


あなたの見解は?

なんとなく、

@が最も正論、
Aは現実論とは言えるものの
スジ論としては弱そう、
Bは意外な回答サンプルを
提示するための異端な屁理屈、
と思えそうです。

実際、
この問題で係争となった事案があり、
国税不服審判所の裁決が出ています。


審判所の見解は!!

@は母親の見解で、
母親は税務署から長女を
扶養親族とすることを否認され、
増額更正処分を受けました。

Aは税務署の見解で
父親側に味方しました。

Bは審判所の判断で、
一転して母親に軍配をあげました。

審判所の裁決は、
母親の見解も税務署の見解も否定し、
第3の見解としてのBを
判断根拠としました。
Bをもって法律の正しい解釈とするのは
意外に思えますが、
法令をよく読むと、
確かにBとするのが
正解になっています。


法令の内容は次の通り

法令には、
@の見解の根拠になる規定はなく、
規定があるのはAとBについてで、
まず、
勤務先に提出する扶養控除等申告書の
提出の時間的先後をもって
決着させるものとしてBがあり、
それが決せられない場合は
所得の大きい者の扶養親族とするとの
Aがあります。

審判所は、
各勤務先に扶養控除等申告書の
提出された日を問い合わせて、
母親の提出日が早いことを確認して、
母親の申告を
優先採用するものとしました。
書類は速やかに提出しといたほうが
有利なのです。


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2010年1月20日(水)
posted by 税理士西塚智裕 at 10:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 所得税
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