2010年02月04日

扶養親族

■先着順が大原則

別居や離婚後、
養育費その他の費用を負担している父と、
日常の起居を共にしている母
とがいる場合、
どちらの扶養親族とするかは、
二重の控除は認められないので、
「扶養控除等申告書」などの
扶養親族とする届出を
どちらが先に提出したかによるもの
としています。


■先着順とすることの不公平

しかし、夫婦の一方が、
別居や離婚後、就職して
新たに働き始めるというような場合に、
そもそも先着順を争う
前提的条件がないわけですから、
子の帰属をめぐる争いがある場合には
税法は中立の立場になく、
アンフェアと言わざるをえません。

扶養親族というなら
本来はどちらが主要な扶養者かで
決すべきところなのに、
規定は、先着順を大原則とし、
それが不明なときは、
所得の大きい者の側に帰属するもの
としています。

先着順や所得の多寡は
決して扶養の事実の直接的な
証明になるものではありません。


■別なルール適用者にも同じ判定基準では

扶養控除等申告書の提出の
時間的先後を争えるのは
給与所得者だけです。
事業所得や不動産所得
で収入を得ている人は
確定申告書などの提出によってしか
扶養親族に関わる届出をする機会が
ありません。

扶養親族に関わる届出の先後で
扶養親族の帰属を決するとなると、
そもそも機会の不平等を前提
にしているので、
給与所得者が常に先着者になってしまう
ことになります。
給与所得者の「扶養控除等申告書」は
通常、その年の前年末に提出するのに対し、
確定申告書はその年の翌年2月16日以後
に提出するものだからです。


■事例もあるのになぜに疑問視されない

審査事例に、
別居中の夫は月額2万円を
子の養育費として送金しているのみで、
妻は子と起居を共にし、
生活費も大部分を負担している
というケースで、
妻が不動産所得に伴う確定申告において
子を扶養親族として申告書を
提出したところ、
争う術もない先着順ルールで否認された
というものがあります。

アンフェアなルールを決めて、
それで判定しても、
結論はアンフェアなものにしか
なりません。
それに、この先着順ルールは
法律ではなく政令規定なので、
なおさら納得し難いところです。


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税理士西塚事務所   TEL03-6226-5140

2010年2月4日(木)
posted by 税理士西塚智裕 at 12:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 所得税
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