2010年04月02日

司法書士の立合責任

■法書士の取引立合い

税理士も時には
不動産取引の契約決済の場面に立ち合うことを
依頼されることがありますが、
司法書士さんの場合は
それが本来の業務です。

司法書士として
不動産取引に立ち合うことは、
その取引の信頼性を
保証するような役回りを
引き受けることになります。
取引当事者はそれで安心できますが、
ほとんど立合料という
特別の報酬を受け取っていない
にもかかわらず、
すごく大きなリスクを
負っているわけです。


■当事者に悪意があるとき

善意の当事者だけなら
リスクは少ないでしょうが、
詐欺師のような人を相手にしたとなると、
責任重大です。

土地所有者になりすました人物との間で
売買契約を締結し、
売買代金を騙し取られた当事者が、
土地所有者と称した相手側について
本人確認作業をした
司法書士及び司法書士法人に対し、
本人確認を誤った過失があると主張して、
損害賠償を求めたという
事件があります。


■司法書士の過失と損害額

司法書士は、
相手が真正な不動産所有者であることを
確認すべきであるにもかかわらず、
偽造の運転免許証を
つぶさに検証することなく安易に信用し、
売買代金を騙し取られる原因を作った
と主張されました。

売買代金は2億円で
登録免許税は262万円でした。


■判決による損害賠償額

判決は、
原告の側にも過失があったとして
過失相殺2割を減じた
1億6千万円余の損害賠償義務を負う
としました。

司法書士には
運転免許証が偽造であるかどうかを見抜く
専門的能力はないのであるから、
過大な要求であるなどと
反論していましたが、
認められませんでした。


■裁判は高裁に控訴されています。

税理士の場合にも
平成の時代になってから、
税理士への損害賠償請求訴訟も
起こされるようになってきており、
過去に買換え特例を適用した事実が
あるかないかについて
税務署に問い合わせる義務があるとされた判決や、
相続税の納付についての
物納手続きの依頼を
延納手続きにしてしまった事案で
2億8千万円余の損害賠償義務を
課せられた判決があります。

専門家の責任は重くなっています。


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税理士西塚事務所   TEL03-6226-5140

2010年4月2日(金)
posted by 税理士西塚智裕 at 17:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 企業法務
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