2010年04月14日

のれん の税務・会計処理

■のれん とは

「のれん」とは、何ですか?の問いに、

「超過収益力」であるとよく言われます。

しかし、「のれん」には、
「負ののれん」もあり、
その整合性をどう説明するのか、
さらに、
無形固定資産である「営業権」との関係を
どう峻別するか、
難しい論点もあります。

ですが、ここでは、
この「のれん」が
どのような仕組みで計上されるのか、
少し整理してみたいと思います。


■差額概念としての「のれん」

会計基準では、
「のれん」とは
被買収企業または取得した事業の取得価額が、
取得した資産及び引受けた負債の純額を
超過する額をいう、と
定義しています。

より具体的には、
買収価額 > 被買収企業の時価純資産価額
のときに
「のれん」が生じるということです。
この場合の「のれん」は、
買収価額が被買収企業の時価純資産価額を
上回っていますので、
その意味では、
この超過額は超過収益力
(被買収企業が持っている確立した
ブランドなどの無形の価値)といっても
問題ないかと思います。

一方、
買収価額 < 被買収企業の時価純資産価額
のときに
「負ののれん」が生じます。
この「負ののれん」ですが、
被買収企業に
純資産額に見合った企業価値がない
と判断された場合の買収や合併の際に
生じるものです。
具体的は、
事業資産を有効に活用し、
投資効率を上げるまでには時間を要する場合など
がその例のようです。


■「のれん」の会計処理

会計基準では、
「のれん」の償却は
20年以内の投資効果の及ぶ年数で
規則的に償却するものとされています。
しかし、
「負ののれん」に関しては、
その生じた事業年度において
一括で利益に計上すべきもの
とされています
(貸方のれんですので、利益に計上されます)。


■法人税法と「のれん」

法人税法においても、
原則、
この「のれん」の計上の仕組みは、
会計基準と同じです。
しかし、
取扱に関しては、
非適格合併などの場合にその計上が認められ、
「のれん」は「資産調整勘定」として
借方に計上され、
一方、「負ののれん」は
「差額負債調整勘定」として
貸方に計上されます。

償却に関しては、
いずれも5年間にわたり月割で償却(減額)し
各事業年度の損金又は益金の額に
算入されますが、
損金経理は不要です。


〒104-0061  東京都中央区銀座3-9-18 東銀座ビル304
税理士西塚事務所   TEL03-6226-5140

2010年4月14日(水)
posted by 税理士西塚智裕 at 11:50| Comment(0) | TrackBack(2) | 法人税・会社経理
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