2010年05月14日

法定利率、延滞税

2005年12月に起きた
ジェイコム株の誤発注事件を巡り、
みずほ証券が東京証券取引所に
約415億円の損害賠償金を求めていた訴訟で、
昨年12月、東京地裁は
約107億円の損害賠償の支払を命じました。
その後、
この訴訟は控訴審で引続き争われている
ようです。

訴訟の内容はともかく、
東証の賠償金が膨らんでいるのは、
4年分の金利に当たる
約25億円の遅延損害金が
加算されているためと言われています。


■超低金利時代の高い法定利率 

損害賠償債務のような
金銭の支払を目的とする
債務の遅延損害金の場合、
当事者の合意がなければ、
民法の定める年5分の民事法定利率か、
または商法の定める年6分の商事法定利率
によって計算されます。

この法定利率の趣旨は、
得べかりし運用益、言い換えれば、
被害者が賠償金を現実に受取るまでの期間
について「利子」を付けてもらわないと、
実質損害が填補されたとは言えない、
ということでしょう。

であれば、
現下の超低金利時代に
この法定利率はあまりにも
高すぎはしないかという疑問が生じます。

この法定利率は、
法の趣旨からいって、
罰則、懲罰的な意味を込めて定めている
わけではないと思料します。

高度成長時代から昭和の終わりにかけては、
市場金利が9%前後も
珍しくありませんでした。
しかし、現状の金利水準を考えると、
法定利率が今も昔も
同じ水準というのは問題です。


■税務はすでに対応した

税務においては、
資金繰りが厳しくて
納期限までに税金が支払えなかった場合には、
その遅延による損害金
(税法では「延滞税」)は、
懲罰的な意味を込めて(税の公平性の観点から)、
納期限から2ヶ月以内までの期間は
未納税の7.3%でした。

しかし、平成12年1月1日以後については、
年7.3%

各年の前年の11月30日を経過するとき
における公定歩合に4%を加算した割合

のいずれ低い方で計算することに
改められました。
(遅延が2ヶ月を超える場合の
14.6%は変更ありません)。

現在、
債権法の見直し作業が進められており、
この法定利率も
変動方式に改めることも検討されている
ようです。


〒104-0061  東京都中央区銀座3-9-18 東銀座ビル304
税理士西塚事務所   TEL03-6226-5140

2010年5月14日(金)
posted by 税理士西塚智裕 at 15:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 法人税・会社経理
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/38074246

この記事へのトラックバック
当事務所へのお問合せは、
税理士西塚事務所
TEL : 03-6226-5140
ウェブサイトURL:http://www16.ocn.ne.jp/~nisizuka/
メールアドレス:nishizuka@nishizukajimusho.com