2010年06月04日

自己株式の取得に伴うみなし配当と譲渡損益

自己株式の取得は、
それに応じた株主にとっては、

@
有価証券の譲渡とされ、
その譲渡対価
(「交付を受けた金銭等の額」から
「みなし配当」を控除した額)

譲渡原価の額
との差額が譲渡損益と認識され、

一方、
A
交付を受けた金銭等の額が
発行会社の資本金等の額を超えた部分は
「みなし配当」と認識され、
受取配当金の益金不算入の適用を
受けることができます。


■みなし配当と譲渡損益の仕訳

これを仕訳で表せば
次のようになります。

(設例)

株式の取得価額(譲渡原価)60、
発行会社から交付を受けた金銭等の額80、
発行会社の資本金等の額50

現金預金   80 / 有価証券 60
有価証券譲渡損10 / 受取配当金 30

※みなし配当に伴う源泉徴収税額は割愛

過日、
日本IBMグループが
自社株購入で赤字を作り出し、
連結納税と組み合わせて
過去最大規模の4,000億円もの
課税回避をしたとの報道がありました。

国税当局は、
これらの行為は
「租税回避行為」にあたるとして
更正処分に踏切ったようです。

一方、IBM側は、
法人税法の規定に従って処理したまでで、
「合法的な節税」であると主張しています。


■自己株式の取得に伴う税務取扱の改正

平成22年度の税制改正において、
この自己株式の取得に伴う
税務上の取扱が改正されました。
改正内容は、次のとおりです。

(1)100%グループ内の法人間の自己株式の譲渡

100%グループ内の内国法人の株式を
発行法人に対して譲渡する場合には、
譲渡対価を譲渡原価に相当する金額
とすることにより、
その譲渡損益は認識しないことと
されました。
前述の設例の「有価証券譲渡損10」は、
「資本金等の額10」になるものと
思われます。

なお、
「みなし配当」に関しては、
現行法通り、
受取配当金の益金不算入制度が
適用されます。

(2)上記(1)以外の法人間の自己株式の譲渡

自己株式として取得されることを
予定して取得した株式が
自己株式として取得された際に生ずる
「みなし配当」については、
受取配当金の益金不算入制度を
適用しないこととされました。

なお、
有価証券の譲渡損益の認識に関しては、
現行法通り、適用があります。

適用は、
平成22年10月1日以後の譲渡、取得から
です。


〒104-0061  東京都中央区銀座3-9-18 東銀座ビル304
税理士西塚事務所   TEL03-6226-5140

2010年6月4日(金)
posted by 税理士西塚智裕 at 18:22| Comment(1) | TrackBack(0) | 法人税・会社経理
この記事へのコメント
発行会社の資本 http://www.adventuresinmusic.co.uk 金等の額を超えた部分は
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受取配当金の益金不算入の適用を
受けることがhttp://www.brearcadiacove.com できます。
Posted by louis vuitton replica at 2015年09月16日 15:32
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