2010年06月16日

株主優待利益への課税

■株主優待制度の人気

“株主優待券”を株主に支給する施策は
個人株主作りや
自社製品・施設の宣伝等の
経営目的をもって行われており、
上場企業の実施数は
約4分の1くらいのようです。

所有株数に応じて、
優待内容が変わることが多いものの、
所有株数に完全比例はせず、
概ね名義ごとに付与されるため、
零細株主であるほど
金銭に換算した利回りが
高いようです。

それゆえ個人投資家に人気があり、
個人株主を増やしたい企業は
積極的に実施しています。


■株主への利益還元ではあるが

株主優待による収入の所得区分は、
一見すると配当所得に区分されそうですが、
株主に対して法人が与えた経済的利益
であっても、
法人の利益の有無に関わらず支払われるものは、
いわゆる利益の配当又は剰余金の分配とは
性質が異なるものとされるため、
配当所得からは除かれ、

原則として、雑所得に分類されています。


■雑所得に申告不要の制度はない

従って、
配当所得ならば申告不要の制度があるので
これに該当すれば
申告漏れでも問題はないのですが、
雑所得ということになると、
原則として、
確定申告の対象になります。
ただし、
税額計算をしても納税額が出ない人や、
年末調整の適用のあるサラリーマンの場合で
給与所得のほかの
申告を要する所得が20万円以下というときは
確定申告をしなくても
差し支えありません。


■厳密に考えると申告漏れしていそう

給与以外の申告を要する所得が
20万円近い場合は、
株主優待券などによる所得があることによって、
確定申告をしなければならないことにも
なります。
通常に確定申告する人の場合は、
少額だから申告から除外してもよい、
との規定はないので、
株主優待利益は
申告書に常に反映させるべき
ということになります。


■非課税所得という実態

しかし、
優待の物やサービスが
いくらの所得と評価計算すべきかは
なかなかの難題です。
金券ショップなどで換金した場合は
その金額が所得収入となりますが、
そのような換金価値が不明なものや
優待券等の自己利用では
所得額のみならず所得の事実の補足も
困難です。
株主優待利益を
申告しているという話を聞いたことがなく、
税務統計もみたことがないので、
実態的には
事実上の非課税所得と
なっていそうです。


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税理士西塚事務所   TEL03-6226-5140

2010年6月16日(水)
posted by 税理士西塚智裕 at 12:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 所得税
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