2010年06月18日

IBMスキームと税制改正

IBMの節税スキーム

(1)
米IBMは2002年にAPHという持株会社を日本に設立。
米IBMが持つすべての日本IBM株を
この持株会社に2兆円で売却。

(2)
日本IBMは持株会社から
自己株の一部を3回に分けて
5千億円で購入。
持株会社に税務上の4千億円の赤字発生。

(3)
2008年に連結納税制度を導入。
持株会社の税務上の赤字と、
日本IBMの生み出した
税務上の千数百億円超の黒字を相殺し、
三百数十億円の納税額を圧縮。


■自己株による損金発生のメカニズム

推測するに、
購入株式5千億円に対応する
日本IBMの資本金等は千億円。
5千億円との差額4千億円は
みなし配当となり、かつ譲渡損となるが、
配当は益金不算入、譲渡損は単純損金。

これに対して、国税当局は、法
令の乱用として
4千億円の赤字を否認し
圧縮納税額を追徴したと
報じられています。


■税理士会機関紙で公開の節税手法

M&A等で買ってきた
子会社株式の取得価額が高い場合には、
子会社から配当を受ける代わりに、
子会社にその株式を
自己株式として取得させることにより、
受取配当金の益金不算入と譲渡損の計上で、
税務上の損金を
多額に計上することも可能である、との
節税手法が東京税理士会の機関紙で
紹介されたことがありましたが、
今回は
配当代用自己株取得ではなく、
連結納税導入の手口でした。


■法令の乱用とは行為計算否認のことか

こういう手法の中で、
特に親会社が子会社に
自己株を買い取らせるということについて、
節税以外に
その行為選択の理由がないとすると、
行為計算否認規定が適用される余地大
とするのが常識です。

情報によると、
これら類似の隠れた節税手法は
他にもありそうで、
IBMスキームは否認しやすい事例だった
ようです。
今年の改正税法で手当

多々あったであろう
この手の節税手法を封ずるために、
今年の税制改正で、
完全支配関係にある内国法人の株式を
発行法人に対して譲渡した時には、
みなし配当の額は生じ得るが、
譲渡損益はないこととされました。
改正税法の適用は10月1日以後です。


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税理士西塚事務所   TEL03-6226-5140

2010年6月18日(金)
posted by 税理士西塚智裕 at 12:50| Comment(3) | TrackBack(0) | 法人税・会社経理
この記事へのコメント
突然訪問します失礼しました。あなたのブログはとてもすばらしいです、本当に感心しました!
Posted by バーバリー 財布 メンズ at 2013年01月23日 04:33
今日は〜^^またブログ覗かせていただきました。よろしくお願いします。
Posted by エルメス バーキン at 2013年04月15日 13:43
はじめまして。突然のコメント。失礼しました。
Posted by フェラガモ 靴 at 2013年07月03日 06:35
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