2010年06月25日

解散後事業年度〜会社法、税法

■会社解散等の清算所得課税の廃止

平成22年度税制改正により、
法人税の清算所得課税は廃止され、
通常の各事業年度の所得課税に移行する
ことになりました。

課税所得の計算構造については、

期限切れ欠損金の損金算入や
完全親会社への青色欠損金の引継ぎ等の
重要改正がありました。

■みなし事業年度はどうなったか

解散に伴うみなし事業年度の規定には
変更はありませんでした。

変更はなかったものの、
みなし事業年度については、
旧商法の改正と会社法の立法に際して、
税法の規定は
表面上何も変わらなかったのに、
会社法が変わったことにより、
税法のみなし事業年度規定には
実質的に大きな変更があったので、
ここで復習しておきます。


■旧商法と法人税の旧解釈

旧商法では、
会社が解散等によって
清算した場合の営業年度等に関する規定は
特になく、
解散後においても
会社定款等の定めの営業年度等によると
解釈されており、

税法上もこれを承けて、

解散によって、
通常の事業年度が分断された場合、

その事業年度開始の日から
解散の日までの期間
及び、解散の日の翌日から
その事業年度の終了の日までの期間
が、
それぞれ
みなし事業年度となる
と規定されていました。


■新会社法と法人税の新解釈

これに対して、新会社法では、

株式会社が解散して
清算が開始する場合には、

解散の日の翌日から一年の期間

清算事務年度とする、という
新しい規定を設けました。

そのため、
清算事務年度に入った場合には、
会社の定款がどのような定めをしていたか
とは無関係に、
清算日の翌日が事業年度の期首日となり、
毎年これが繰り返される
ことになりました。

税法の条文は変更されませんでしたが、

その事業年度開始の日から
解散の日までの期間についての
みなし事業年度は従来と変わらないものの、

解散の日の翌日から
その事業年度の終了の日までの期間、
の意味がまったく変わってしまい、

みなし事業年度ではなく、
本来の事業年度となりました。

解散の日の翌日から
その事業年度の終了の日までの期間、

新会社法でそのまま1年と定められた
からです。


■解散の日は適切に決めよう

この清算事業年度は
定款ではなく、法律の規定に依っているので、
事業年度の変更をすることもできません。

長期の清算期間を予定するときには、
区切りのよい日を
清算日とすることも肝要です。


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2010年6月25日(金)
posted by 税理士西塚智裕 at 11:03| Comment(1) | TrackBack(0) | 法人税・会社経理
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